東京都青少年条例改正問題 ②
【改正案の成立に急ぐ、取り巻きたちの醜い工作?】
◆成立のために、議員中傷工作ならびに政治的に利用され暴走するPTA幹部たち?各々の都PTAらと別個の「都小P(社団法人東京都小学校PTA協議会)」と呼ばれる団体の関係とは?
◆あまりに少ない議論日数。警察側が都PTAでデタラメ説明会。要望書揃え。それらはあらかじめ周到に計画されていたのか?
◆全国PTAの親御さんは今回のような図書規制は望んでいなかったという事実に対し、説明会には、『(全国からの意見とか)都側は都条例に関係ない!』と一蹴して無視。
注目すべきなのは前回は3ヶ月間もあったのに、今回はたったの3週間しかありません。
おそらく今回も強い反対が予想されるので、まず各PTA定例説明会に、事前にPTA役員には知らされていない警察幹部らを72回も呼び、その場にいたPTA役員らにデタラメ説明を行いつつ、都PTA要望書集めと回収を急ぎを根回し、都側の案はPTAから支持されているという姿勢を取り繕いつつ、議論や反対意見を述べさせる時間を少なくさせるために11月22日のギリギリに提出。
一方で10月あたりから反対議員をエロ議員と手紙などで中傷する工作を展開。
これらはすべて周到に準備・計画されていたのでしょう。
この点について以下、説明したいと思います。
まず最初に賛成と反対に関する両方を見てみます。
◆賛成:
・東京都行政
・現・都知事:石原慎太郎氏(自民党)
・警視庁ならびに警察
・自民党
・公明党
・社団法人東京都小学校PTA協議会(いわゆる都小Pと呼ばれる団体)
・そのほか一部の都PTAの幹部ら
◆反対:
・民主党(前回案は反対。今回一部議員はまだ立場未定)
・公明党
・生活ネットワーク
・弁護士会(全国:日本弁護士連合会)
・弁護士会(都内:東京弁護士会・第二東京弁護士会)
・日本ペンクラブ
「言論・表現にかかわる私たちは、戦前の日本の為政者たちが
青少年の健全育成をタテに、まず漫画をはじめとする子ども
文化を規制し、たちまち一般の言論・表現の自由を踏みにじ
っていった歴史を思い起こさないわけにはいかない」
・作家協会:
・日本マンガ学会
・日本脚本家連盟
・日本劇作家協会
・日本シナリオ作家協会
・自由人権協会(JCLU)
・出版倫理協議会
・出版流通対策協議会
・出版労連
・インターネットユーザー協会(MIAU)
・明治学院大学准教授・早稲田大学兼任講師:藤本由香里 女史
・首都大学東京教授:宮台真司 氏 http://www.miyadai.com/
・桐蔭横浜大学法学部法律学科教授:河合幹雄 氏
・作詞家:松本隆 氏
http://twitter.com/takashi_mtmt/status/12212176227930112
◆反対表明してる各作家ら:
・東京都青少年条例改正案に反対する作家等リスト(順不同・敬称略)
藤子不二雄A 「ドラえもん」
ちばてつや 「あしたのジョー」
松本零士 「宇宙戦艦ヤマト」
安彦良和 「機動戦士ガンダム」
高橋留美子 「犬夜叉」
あだち充 「タッチ」
秋本治 「こちら葛飾区亀有公園前派出所」
北見けんいち・やまさき十三 「釣りバカ日誌」
ビッグ錠 「包丁人味平」
さいとう・たかを 「ゴルゴ13」
本宮ひろ志 「サラリーマン金太郎」
本そういち /赤松健 /青山剛昌 /萩尾望都 /赤石路代 /秋里和国
萩野真 /大見武士 /やまだこうすけ /佐野タカシ
☆弘兼憲史☆ /かわぐちかいじ /小林まこと /前川たけし
八神ひろき /藤沢とおる /芹沢直樹 /こしばてつや
西川宇宙 /大和和紀 /深見じゅん /中村真理子 /国友やすゆき
西岸良平 /はやせ梓 /高口里純 /私屋カヲル /わたなべまさこ
板垣恵介 /浜岡賢次 /山口貴由 /高橋洋介 /吉富昭仁
今川泰宏 /佐藤健悦 /ほか
作家会見の模様→ http://live.nicovideo.jp/watch/lv33227605
・松浦晋也=ノンフィクション作家
「東京都、いまだ思想統制への道をあきらめず」
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20101128/1028815/?f=ranking
「規制の範囲、むしろ拡大」――漫画家3団体、都条例改正案に反対声明
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1011/29/news092.html
と、上記が主に現時点で当方で確認できたものです。
前回の「非実在青年」都条例案は、2010年3月に提出され、同年6月の都議会における民主・共産・生活ネットワークによる反対多数によって否決されるまで、識者意見などを聞いたりする、約3月程度の条例案検討の時間がありましたが、
今回は11月22日から12月中旬まで "たった3週間" しかない。
内容を再度検討しつつ問題点を挙げて、反対署名を集めたりする時間も、条例の問題点を鑑みる時間も、再度に識者の方々に検討いただく時間も、漫画家やアニメーターに意見を聞く時間もほとんどありません。
そんななか、面白いツイッター記事等がありました。
◆規制賛成派の暴走
「反対していた民主系都議に対して、PTAが「エロ議員と呼ばれて選挙落ちますよ」といった具合で脅しているらしい」
http://twitter.com/kirika/status/7049785685049344
出版側は条例の悪化等もきちんと認識していますが「やられた」と(中略)
「やられた」というのは都のPTAへの工作がうまくいったことです。
民主系都議に対して、PTAが「エロ議員と呼ばれて選挙落ちますよ」と
いった具合で脅しているようです。
http://twitter.com/kirika/status/7050200719818752
そして、出版系は適用範囲が以前よりも広がっているというところも
懸念しています。
この事を、さらに追跡すると、実際に記事となっていました。
どうも本当?のようです。
◆民主党議員 「青少年都条例」めぐる下劣なヤジにかなり動揺
2010.12.02 10:00
漫画などに登場する18歳未満のキャラクターの性描写を規制する
「青少年健全育成条例」の改正案が12月の東京都議会で審議される。
6月の議会では、一度否決されたこの改正案だが、今回の審議では
通過する可能性が浮上してきた。
都議会の最大会派である民主党は従来、この条例の改正には
反対の立場を取ってきた。
しかし、今回の改正案では態度を変化させているという。
ジャーナリストの渋井哲也氏がいう。
「理由は来年4月の統一地方選です。青少年・治安対策本部は
改正に賛成するPTA組織を動員して、都内で計72回も有権者に
向けて説明会を行なった。
“民主党議員は児童ポルノ擁護だ”とされたことで
選挙を控えた議員らはかなり動揺しています」
子供たちを守るという美辞麗句を“隠れ蓑”に、表現の自由が
損ねられるのであれば、憲法に抵触する重大な問題である。
論議させる時間も与えず強制的に早期可決をはかった、一方で反対していた議員らをエロ議員とヤジ飛ばし中傷開始。あらかじめ予定された計画的な謀略でしょうか。
そんな臭いがします
さらに調べると以下、実際に都PTAに参加された方のお話がありました。
◆東京都青少年健全育成条例。推進派への疑問
(実際にPTA連合協議会の理事会に参加した親御さんの書かれた疑問ブログ)
http://ironyt.exblog.jp/15523806/
2010-11-27 20:38
平成22年7月 市内PTA連合協議会の理事会に参加。(中略)
前日までに通達されていた予定にはない東京都青少年治安対策本部の
総合対策部少年課副参事が来て、
各小中学校のPTA代表の前で、「不健全図書」についてこう語りました。
「現在は子供が自由に手に取れる一般の漫画売り場に、
本来18禁コーナーに設置されるべき漫画が陳列されているのが現状です。
青少年にふさわしくない漫画等を東京都が不健全図書として指定し、
成人コーナーへの移動を販売者に義務付けるという内容の改正案を
都議に提出していましたが、
『表現の自由』を侵害する恐れがあるとの反発があり、
6月の議会で否決されてしまいました。
9月の議会手出を目指したいのです」
と説明しながら、参事は
幼女の写真集とDVDを数点、
どう見ても通常の書店のコミックスの棚には並ばない18禁コミックス数冊を
「おかあさんたちはこのような恐ろしいものが、普通の本屋で、
子供たちの手に届く形でおいている事を知らないので、
こうして持ってきているんです」
と言いながら、約50人近くの父兄(PTAなのでほとんどが母親)
に、回覧させはしめたのです。
子供の保護とか、子供が危険な目に会っていると言いつつ、
回覧された写真集やDVDのパッケージに映る子供の顔に
めばりしていないので、個人が特定できる恐れもあるのでは?コミックの方は、過激な性表現シーンすべてに付箋を貼ってあり、
あえてそこを見るように指示し、
「このような本が、「ドラえもん」や「クレヨンしんちゃん」と
同じ棚に並べてある」と言い切りる姿には、
ものすごい違和感がありました。さらに
「青少年を不健全なものから守るために、毎月資料として、
このようなDVDやコミックスを私たちは買ってチェックをしている」
とも言いました。
私は都内の主だった書店を歩いていますが、そんな無分別な書店は
見た事がありません。
仮にそのような書店があれば、その書店を摘発すればいいのです。
そしていくら青少年のためとはいえ、毎月大量に出るコミックスの中から
自分たちが「ヒドイ」と思う基準の本を探すために、
税金(都税)も使っていると言っていました。
1冊2冊ではなく、それなりの数を買うという事に、
都税を使うとはどういうことなのでしょう。
これは毎月どのように経費をいくら使っているのか、
都民に知らせる必要があると思います。(以下略)
現状にそぐわない、DVDに出てる少女写真も顔を隠す配慮もせずに本当に、めちゃくちゃなPTA説明会ですね(怒)
ちなみに上記の警察参事の「9月の議会手出を目指したいのです」に注目してください。
実際は、9月提出のはずが11月22日という11月末に提出されました。ということは、予め反対する時間を与えないように計画されていたのか、あるいはある程度PTA要望書が集まるまで時間がかかっていたのか、のどちらかでしょうか。
記事内ででているようなDVDについては、実際にきちんと摘発され対応できております。上記説明会での、子供や大人が買えるように売られているという説明もウソです。ちゃんと摘発されすぐに逮捕されます。
「過激水着で児童ポルノDVD 製造容疑で社長ら4人逮捕」
http://www.47news.jp/CN/200907/CN2009071901000294.html
ちなみにその警察の参事が配ったという18禁コミックらは、実際の本屋では18禁棚に区別したり売り場を区別して陳列するように自主規制でも決まっており、「成年マーク」も表紙や背に附されて区別され、中身が容易に見えないようにビニールで包んだり、シールで綴じてあります。仮に子供が成年マークのついた本を買おうとしても店員は成年でないと判断した場合はもちろん販売しません。実際に近場の本屋に行って、状況を御覧になることをお勧めします。
アメリカはというと、スタンドなどの新聞販売場にプレイボーイ本が。フランス空港でもH本が普通に買えるらしいです。「日本は〜だ、外国は〜だ」とか、よく確認もせずに都行政が嘘を吐くのは良くないですね。
さらにもう少し、東京都のPTAの実情、運用背景、実態を見てみましょう。
◆PTAの組織率は全国で退潮傾向。しかも東京都のPTAの組織率は特に酷く加入率が20パーセントという数字。
http://news.livedoor.com/article/detail/3570308/
TBS系「ニュース23」の調査によれば、東京都の「PTA協議会」への
加入率は99年が中学校で72.6%、小学校で71.2%だったのに対し、
07年は中学校が53.1%、小学校が20.5%に落ち込んでいる。
組織率がこれだけ落ち込んだ背景は、PTA役員のなり手がいないことや
夫婦共稼ぎの家庭が増えたため、PTA活動ができず、形骸化が進んだ
ためなのだという。
ただし、これは東京の特徴で、地方ではほとんどの学校が協議会に
加盟している。
確かに、今みたいに政治的に利用されてる一部のPTA団体や、募金集めや署名集めに利用されているPTA団体なんて誰も入りたがらないですよね、本来であれば中立的な立場を取るべき団体なのに。
学校と保護者との間の連絡役が本来の目的だったはずなのに、最近では、募金や署名回収など、すっかり政治的にノセられて利用されている気がします。
仮にPTA役員に属していて、募金や署名を個人的な意思から断ったりでもしたら、他の役員親から白い目で睨まれたり、どんな悪質な噂を流されちゃったらどうしようと仮に想像しただけでもと怖いものがあります。※2
さて、2003年の記事になりますが、上記を裏付ける新聞記事がありました。
◆創価学会(=公明党)が、PTA幹部などの“住民組織握れ”
2003年2月5日(水)「しんぶん赤旗」(←日本共産党の新聞)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik2/2003-02-05/14_01.html
町内会やPTAの役員になろう――創価学会がこんな“運動”を
展開しています。役員就任のすすめとも言うべき部内文書も。
同文書は「地域部員は以下の地域役職を有する人で、圏(区)
地域部長が認定した人」とし、町会・自治会、商店会、老人会、
PTAの三役クラス、民生委員・保護司・家裁調停委員、消防団、
青少年・交通安全・体育各委員をそれぞれ「地光会」「盛光会」など
七つの専門部会に配置。
その「体験・取り組み・工夫を交換・共有」して「メンバーの
育成に資する」としています。
学会がこれに力を入れ出したのは公明党の政権入り(九九年)ころから。聖教新聞で民生委員などをつとめる会員を紹介。
最近は団地自治会やPTAの役員選挙にいっせいに立候補するという例が各地で目立っています。 ※4
おまけ:
PTA役員と小学校教員についての最近の動向
『創価学会(=公明党)に教育を私物化?しようとの野心
⇒ 京都市長選と創価学学会員の就職動向に見る』
http://ameblo.jp/warm-heart/entry-10071589331.html
> 創価大学の就職先リストは、「週刊ダイヤモンド」2004年
> 8月7日号の『特集 創価学会の経済力』の中の表の一つ。
> 小学校教員が一番多い。
⇒ 門川大作候補が「創価学会の教育論を京都市の教員研修に採用」
(公明党府副代表)
http://ameblo.jp/warm-heart/entry-10071437260.html
こうして宗教団体らが、PTA団体の幹部に就任し、親や子供を巻き込んで政治や政党に関与させようとするのを指摘している記事は、読んでいて怖いです。
私は共産党員ではありません。また、宗教批判などするつもりは微塵もありませんが、背筋が凍ってくる記事内容であります。
◆東京都に存在する社団法人東京都小学校PTA協議会(以下「都小P」)って何?
「都小P(会長:新谷珠恵)が、東京都の保護者の声を代表していない理由
(非実在青少年の条例改正をめぐって)修正・追記3/23」※6
http://ttchopper.blog.ocn.ne.jp/leviathan/2010/03/post_86fe.html
まず第1に、都小Pは、東京都のすべてのPTAを束ねているわけでは
ありません。
単純に考えて、東京都の小学生保護者の過半数は都小P会員ではないです
ものね。
ぼくは世田谷区在住なので、都小P会員(自分の学校のPTA会員に
なると自動的にそうなる)が身の回りにたくさんいますが、
「ニュースで知った」人以外、まったくこの話題を知りませんでした。
自分が、支持しているような格好になっている、ことも自覚していません
でした。
これは、PTA役員レベルでもそうで、どうも、都小Pの独自の動きの
ようです。
世田谷区のPTA担当セクションに確認したところ、世小Pでは、
この件について承認ですとか、支持をしたことはなく、単に都小Pから
配布された資料として、役員会(世小Pの会長、副会長などが出席)で、
情報共有が図られただけだそうです。
これでは、各小学校のPTA役員すら、知らないわけです。
また荒川区でも同様であったと電話で確認できました。
http://ttchopper.blog.ocn.ne.jp/leviathan/2010/03/post_c061.html
府中:小中学校PTA連合会の事務局に連絡がつき、2年前に脱退を
確認(3/23)
268/1311というこで18.9%くらいになってしまう。
つまり、加入割合が2割を切る団体だったのだ……。※5
しかし、本物のほうの東京都のPTAの親御さんの方々も大変ですね、政治的に利用されそうになったり、あっちこっちに属したり属さなかったり。警察や政治に振り回されたり。都民の親御さんの方々が本当に可哀想そうです。※6
私自身はPTAや団体を批判するつもりはありません。ボランティア役員をして下さっている親御さんの方々には頭が下がります。ですが、一方でこうして政治や警察にいいように利用されている姿を見ると、とても悲しいものがあります。
◆そして12月。東京都、都議会の様子から。『すべては計画通り』(キリッ
12月8日の都議答弁をみてみます。都側の思惑の尻尾が見え隠れしています(笑)
今回の答弁質問において、都議さんたちは「全国規模の日本PTA全国協議会が実施したアンケートでも、父母が望んでいるのは、自主規制が第一で、有害図書等の範囲を現状より拡大するを選択した人は最下位だった」という事実をあげていらっしゃいます。
全国のPTAの親御さんは、今回のような図書規制は望んでいなかったということです。
http://www.youtube.com/watch?v=_usBzZKvZpw
畔上都議員:
「しかし日本PTA全国協議会が実施したアンケートでも
父母が望んでいるのは、自主規制が第一で、
有害図書等の範囲を現状より拡大するのは最下位でした。(非難ヤジが酷い)
規制第一ではなく中高校生が自分で考え判断する力を
いかに培うかにこそ、力を注ぐべきではありませんか?
(非難ヤジが酷い)」
これに対し
http://www.youtube.com/watch?v=lgW2FzIbWvE
倉田潤(都側:青少年・治安対策本部長)
「まずご指摘のアンケートは、全国のPTAとしての図書類に関する
取り組みのあり方の設問であって、そもそも東京都の条例改正に
ついて尋ねたものではありません」
と逃げる。都内PTAが〜と逃げて"全国"PTAからの意見は無視。
すでに前述のとおり、警察による都内PTAでの現実にそぐわないメチャクチャな説明様子が書かれたブログと、一連の動きに注目すれば、都側の陰湿で隠蔽体質を垣間見ることができるかなと思います。
表現の自由の憲法違反ではないかという数人の都議さんから繰り返される質問についても、この倉田潤職員は、『憲法21条1項に違反しない、最高裁判例がある。』としきりに言ってますが、今回対象から写真など実写を除いて、マンガアニメなどの創作物についての件を考えつつ判決照会すれば行政側の主張はごまかしのウソだといえます。
前項の問題点①でも言及しましたが、
岐阜県青少年保護育成条例違反被告事件最高裁判所判決 ※
http://www.jbpa.or.jp/nenshi/pdf/0308.pdf
判決理由一内をみますと「定義が所論のように不明確であるということはできないから前提を欠き」とありますが、今回の都条例案では、”等”という言葉、”実写を除く”、”その他の画像”、”賛美し又は誇張するように”という不明確さが多数のこっています。
判決理由ニの1内をみますと「当該写真が前記告示による指定内容に該当することにより」とありますが、この岐阜県の最高裁が指摘していたのは、”(実写の)写真”です。アニメやマンガなどの仮想創作物に関しての所見ではまったくなかったのに注目してください。(ちなみにアメリカなどでは仮想創作物に対して表現規制することには違憲判決がでているようです)
さらに深く、自分なりにいろいろと問題点をまとめると。
・この平成元年判決内容が、今より21年前と古い判決であるという点。原審にいたっては私が生まれるよりずっと以前です。
・「青少年もまた憲法上知る自由を享有している事」については、判決理由内でも私見の補足意見としてごまかされて回避されてるかのような文章である件。
・昔の時代の自販機撤収云々の情勢と違い、現在では18禁コーナーがない書店が増えているらしいので、仮に作家や出版の自主規制を超えた恣意的な判断を行政が下した場合は撤去されますから同じ書店では売るところがなくなり、大人である作家や出版社の表現する場の自由と購入側の大人も知る自由が阻害されるという点において、今回の条例は危惧問題となりえます。
・有害図書が青少年の健全育成を阻害しているという科学的根拠などは無視、という最高裁のこの態度についても、ちょっと調べたところ世間での批判の声も大きく、いろいろと問題となっているみたいですね。
最高裁の理由をそのままコピペしたような答弁内容に加えてそもそも写真に対して適用されていたのに対し、それを隠してウソを吐いて逃げる行政説明は信用できません。
※以前、間違って他県での判例を掲載しておりました。当方は専門畑ではない上、仕事合間に急いで書き物していたため再確認を怠ってミスしてしまいました。申し訳ありませんでした。
今回はパブリックコメント収集期間も全くなく収集すら無視されました。もう少しきちんとした時間があれば、各議員さんも答弁で矛盾点や不整合点などの反論展開でうまく動けたのかなと思うと非常に残念であります。
さて、最後がヤジだらけで聞き取りにくいですが、この都議が最後に知事に答弁求めたが出てこなかった。かわりに出てきたのは知事ではなくまたもや倉田潤(都側:青少年・治安対策本部長)
倉田潤(都側:青少年・治安対策本部長)
「今回の改正案は、大人の責任(=※公権力の強制介入)で子供たちを守っていくという
条例改正の狙いは、今回の改正案においても何ら変わるものではありません。※7
(そうだそうだというヤジ)
条例の運用にあたりましては、施行前に必要に応じて丁寧に説明してまいります。※8 」
※7:
さて、ここの「改正案は、大人の責任で」とあるが、条例を見れば実際は行政という公権力が行う。(キリッ
家庭での教育はもうアテにならないから、公権力が若者を教育する(キリッということです。
『実写は除く(笑)』だそうですが、子供を守るつもりならば実写も含めて然るべきですが。あまりにもいい加減すぎて都民や全国民をバカにしてませんか?
※8:
「施行前に必要に応じて"丁寧に説明"しまぁ〜す(はぁと)」とあるが、
・いま説明しなくてどうする?という点と、
・わざわざ説明が必要なほど不明確な法律をどうして作るのか?
という重大な欠陥をもつ法律ということです。
都知事や賛成都議や委員会らによる漫画家や弁護士に対する暴言、失言などについてはすでに各ネットニュースなどで取り上げれており、皆さんご存知でしょうし後日に列挙するとして、次の重大な問題点にすすみます。
次に、問題その③
「これまで条例や法律の改正により、被害を受けはじめた市民の例。
大人への冤(えん)罪のみならず死人も。
これまでの改正案で犠牲となった都民や市民たち」
※4:
> 577 名前: アカグツ(千葉県)
> 投稿日:2010/06/15(火) 13:16:04.44 id:tQa9VL8R
>
> 都小学校のPTAは規制に賛成(条例を作った奴が関わってるPTA)
> 高校のPTAは規制に反対
> 578 名前: ドワーフシクリッド(アラバマ州)
> 投稿日:2010/06/15(火) 13:18:57.19 id:SAe91Fzo
>
>
> PTAの中でも強硬派は怖い
> 俺、日曜に近所のおばさん連中に
> 規制賛成の署名求められた
> 「Hな漫画読んだり買ったりするような男の人は
> 幼稚園児や小学生の女の子を狙うような変態なのよ
> ○○さん(俺)も署名してくれますよね!?」
>
> 断ったら変な目で見られた
※5:
> 346 名前:なまえないよぉ〜[sage]
> 投稿日:2010/06/12(土) 12:10:59 ID:0G6ZEFti
>
> 東京都小学校PTA協議会って
> 23区全部の小学校の連絡組織ではないってバラされて
> 新谷珠恵会長以下役員が子育て中でない上に全員自薦ってwって叩かれて
> 日本ユニセフ協会と一緒に批判に晒されて
> それでもまだやるのかね。
>
> まあPTAの連合組織で最も都教委とツーカーだって話だからいいのかね
※6:
http://ja.wikipedia.org/wiki/東京都小学校PTA協議会
> 社団法人東京都小学校PTA協議会(以下「都小P」は、東京都全体の
> PTAを総括している団体ではない)
> 都小Pは参加しているPTAを公表していないが、平成17年度の
> 参加区数は7区。
> 平成17年度の時点で新宿区・中野区・練馬区・板橋区の4区の
> 各小学校PTA連合会は、都小Pの会計の不明瞭さ、役員との意見の
> 食い違いや役員人事への不信感などを理由に、都小Pから脱退している
とWikiに掲載されていました。ソースリンク先は消されちゃったのか読めませんでしたので残存している文章から。
そういえばASCIIの先日の取材記事もすぐに消されちゃったんですよね…。たったの数日間で。キャッシュももう残ってないかも。
http://webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:--Yn9snYB7YJ:ascii.jp/elem/000/000/569/569127/index-2.html+%E6%96%B0%E8%B0%B7%E7%8F%A0%E6%81%B5%E4%BC%9A%E9%95%B7&cd=5&hl=ja&ct=clnk&gl=jp